
駅やオフィス、自宅など、毎日のように使う階段。
何気ない動作ですが、昇り方ひとつで膝や腰に大きな負担がかかることがあります。
たとえば、脚を持ち上げて「どんっどんっ」と段差に乗せるように昇っている方をよく見かけます。
実はその昇り方こそが、膝痛や腰痛のきっかけになっていることが少なくありません。
階段を昇るというのは「脚を持ち上げること」ではなく、「身体を上に運ぶこと」。
視点を少し変えるだけで、無理のない動きになり、足腰への負担を減らせます。
今回は整体師の視点から、階段を“スッと”軽やかに昇るための3つのポイントをご紹介します。

ポイント1
階段の角をしっかり踏む
下の脚を持ち上げるのではなく、上の段の脚で角をしっかり踏みます。
踏み込むことで得られる反発力が、身体を自然に持ち上げてくれます。
自分の力を最小限にしながら階段を昇るコツです。
ポイント2
脛骨(スネの骨)の真下で踏む
脛骨の真下で踏むことで、力がロスなく地面に伝わり、効率よく反発力に変わります。
目安は土踏まずとカカトの境目あたり。
自分の身体がいちばん軽く持ち上がる感覚を探してみましょう。
ポイント3
階段を踏んだ脚は伸ばしきらない
脚をピンと伸ばすと前モモから膝にかけて余分な負担がかかります。
骨盤から上だけがスッと持ち上がるイメージがちょうどよいです。
自然と下の脚が上がり、足音も小さく軽やかになります。
まとめ
最初は感覚がつかみにくいかもしれませんが、慣れてくると「スッと身体が浮き上がる」心地よさを実感できます。
階段の昇り方が変わるだけで、膝や腰の負担が減るだけでなく、日常の動作そのものが少しずつスムーズになっていきます。
普段の階段を昇るときに、よろしければ少し意識してみてください。
