外に出ることを迷っていた頃の話

今では定期的に開催させてもらっている「街と珈琲」さんでの出張イベント。

マスターから
「もしよかったら、2階の部屋を自由に使ってください」
と声をかけてもらったとき、
とてもありがたい話だと思いながらも正直すぐに「やります」とは言えなかった。

僕にとって整体は、施術そのものだけでなく
場所や空間も含めて成り立つものだと思っているので、慣れない場所で行う出張整体やイベントにはこれまであまり積極的になれなずにいた。

いきなり60分以上の施術を受けてもらうのは
ハードルが高いだろうし、
かといって体験しやすい30分ほどの短い時間で
自分の整体がちゃんと伝わるだろうか。
そんな不安もあったり。

近所のカフェで始める以上、
もし中途半端な形で伝わって
微妙な印象を持たれてしまったらどうしよう、
なんてことも考えてしまって。

それでも、
どんな形であれまずは知ってもらうことから始めないと何も始まらない。

そう思って、
その環境の中で自分にできるいちばんいい形を考え始めた。

ただ部位を絞って30分施術して、
その場だけ少し楽になる。
それでは何か違う気がする。

その場の施術だけでは終わるのではなく、
自分の体を知る“きっかけ”としての整体。
まずはそこから始めてみた。

最初に受けてくれたのは
街と珈琲のスタッフの方。
そこから常連さんを紹介してもらえたり、
少しずつ人がつながっていく流れが生まれて、
とてもありがたかった。
整体が人と人をつないでくれる感覚が強まる瞬間でもあった。

ただ、まだ認知も低く
整体自体とっつきにくさもあるだろうと思い、
別の形も模索しはじめた。

そこで始めたのが、
人工芝を使った足裏の感覚体験と
足関節の調整を組み合わせた短時間のイベント。

若干マニアックな要素でもあったので、
受け入れてもらえるかどうかという不安もあったものの、物珍しさと体験のしやすさもあって予想以上に多くの方が参加してくれた。

体験後には
「面白かった」
「こんな身体の見方は初めて」
といった声も多く、
満足度の高さを感じられたのが
とても印象に残っている。

そこから、
手の感覚の体験、
目と頭の体験など、
少しずつ内容を増やしていった。

「次は何をやるんですか?」と
楽しみにしてくれる方も出てきて、
その体験をきっかけにサロンに足を運んでくれる方もいてありがたい限り。

短い時間ではあるけれど、
今までとは違う身体の見方や考え方に
興味を持って話を聞いてくれて、
実際に身体の変化も感じてもらえる。

結果的に、
コシュカの整体の一端を
感じてもらえるいい時間になっている。

整体はただその場で整えるだけのものというより、
自分の身体と向き合うひとつのきっかけでもあると思ってるので、これからも「街と珈琲」での時間がそんな入口になってくれたら嬉しい。