ゆるすぎる関節に、少し“張り”が戻るとき

関節の動きって広ければ広いほどいいと思われがちですが、実はそれぞれが“無理なく働ける範囲”を保つことのほうがずっと大切なんです。

あらためて、その大切さを感じる機会になりました。

施術をしていて、関節の動き方に極端な差がある状態に触れることがあります。

一部の関節はかたくなっていて動きにくく、逆に別の部分は動き過ぎてゆるさが強く、うまく支えきれていないような印象を受ける。

動きにくいところと、過度にゆるいところが混在していることで、身体全体としての安定性や負担のかかり方に偏りが出ているように感じました。

固さの目立つ関節に対して調整を行い、動きが出てきた段階で、先ほどの“ゆるさ”を感じていた部位にもう一度触れてみると、そこにわずかな張りの変化が感じられました。

コシュカでは、関節どうしの関係性を整える中で離れた部位に変化が現れることはよくあることです。

ただ今回は、それまで力が抜けていた場所に少し“張り”が戻ってくるという変化で、バランスを取る過程で“支え”ができたような感覚がありました。

いつもとは少し違う方向から、身体のつながりを感じた時間でした。

関節はただ柔らかければいいというものではなく、それぞれが無理なく必要な範囲で動けていることが大切だと思っています。

柔軟性という言葉のイメージにひっぱられず、動きやすさと安定感のバランスを整えていく──

そんな視点を持ちながら、日々の施術に向き合っています。