歩くことで気づく、小さな変化

歩くことで、その日の自分の身体の調子がよくわかります。
むしろその確認のために歩いていたりするぐらい。
足首や足先、股関節の動きが良くないと、膝が過剰に捻る動きをしていて、ちょっと膝に負担がかかっているなと感じたり。
股関節に関しては、特に身体の後ろに引く伸展という動きが重要。その伸展の動きをするときには、股関節の内旋という内向きに捻る動きも必要。そのためには…と探っていく。

景色や空気の違いに気づくように、こんなことをチェックするともなく歩くことで、毎日の身体の動きの小さな違いに気づきながら微調整をする。

こうした小さな違いに気づけると、自分の「いまの状態」を知ることができます。
大きな不調に見舞われる前に、「ここの動きがよくないな」とか「動きの主観と客観のズレが大きくなってきてるな」と感じられるのは、その積み重ねのおかげです。

逆に、気づかずに過ごしていると、疲れが溜まりきってから、動かないところがだいぶ増えてから、やっと「痛い」「動けない」と表に出てくることも少なくありません。
だからこそ、日常の中で自分の変化に気づけることが、不調を遠ざける大きな助けになります。

整体を受けることも同じです。
自分では気づきにくい身体のクセや偏りを知るきっかけになります。
「左右での動きの差やねじれの差が大きい」「この関節のねじれが強く、全体に影響している」など、自分ひとりでは見えない部分を知ることで、「今の自分の現在地」がよりはっきりしてきます。

その現在地を知ることで違和感に気づきやすくなる。
違和感に気づき早めにケアをすることで、調子を崩す前に整えることができる。
良くなるのも悪くなるのも、結局は日々の積み重ね次第です。

僕は散歩でこうした小さな変化を感じていますが、きっと誰でも日常の中で気づける瞬間があります。
歩くときや、ふだんの何気ない動きの中で、自分の身体の内側に少し目を向けてみると、自分の身体の“現在地”が見えてくるかもしれません。