足元から整える整体|立つ・歩くの土台をつくる施術

立つ・歩くといった日常動作の土台は「足元」にあります。足の指や足の甲、足首といった小さな関節の動きが、実は全身のバランスにまで影響しているのです。

今回は、実際の施術の流れの一部をご紹介しながら、「足元を整える意味」について解説していきます。

実際の施術シーンも動画にしてありますので、よろしければあわせてご覧ください。
足元から整える整体|立つ・歩くの土台をつくる施術(YouTube・約6分)

足指から足の甲へ ― ひとつずつ動きを取り戻す

まずは足の指の関節から。
小さな関節ですが、親指が2つ、人差し指から小指まで各3つずつとここだけで14もの関節があります。
ひとつひとつ状態を確かめながら、基本の8方向(けん引・圧縮・屈曲・伸展・左右の側屈・左右の回旋)に動かしていきます。

ここが柔らかく働くと、足先まで力が入りやすくなり、地面をとらえる感覚が大きく変わります。

続いて中足骨(ちゅうそっこつ)を1本ずつ互い違いに動かし、さらに回旋の動きを加えて、足先から足の甲までのつながりをスムーズに整えます。

アーチをつくる骨 ― 足根骨(そっこんこつ)の働き

その奥には、足根骨と呼ばれる複数の骨があります。
ここは「リスフラン関節」「ショパール関節」と呼ばれる複数の関節で構成されており、体重を分散するクッションの役割を果たしています。

アーチがしなやかに働くと、立っているときの安定感が高まり、歩き出しの軽さにもつながります。

足元の骨の模型(関節イメージ)

踵・足首まわりの調整

踵の周囲にある距骨下(きょこつか)関節は、足首が内や外に傾く動きを担っています。
ここが硬いと、バランスを取るのが難しくなり、膝や腰への負担が増え、足首の捻挫にもつながりやすくなります。

また、足首の前後の動きをつくる距腿(きょたい)関節も重要です。しゃがむ・立ち上がる・踏み込むなどの日常動作が、この関節の調整によってスムーズになっていきます。

腓骨(ひこつ)と全体の安定

最後にスネの外側にある腓骨へ。
本来は体重を支える骨ではありませんが、外側重心の人では余分な負担がかかり、まわりの筋肉を緊張させてしまいます。

膝の外側にある腓骨頭(ひこつとう)と呼ばれる部分に前後や回旋の動きを与え、さらに足首の前後の動きに合わせて腓骨の位置を調整することで、全体の安定感が高まります。

腓骨頭の調整

まとめ

足元の関節を丁寧に調整していくことで、

  • 地面をとらえる感覚が変わる
  • 重心の位置が変わる
  • 立つ・歩くといった動作が安定する
  • バランスが取れることで膝・腰・肩首といった全身の不調にまで波及する

といった変化につながります。